2008年06月13日

第3話 ADAGIO

 モロク宿泊の翌朝。
 俺は今まで目覚めてすぐに書類に目を通すなんてこと、経験したことがない。(普段寝起き悪いんだよね、俺)
 
「うわ・・・なんだこれ・・・」

 ベッドの上に散乱している紙を手に取り眺めてみる。
 なにやらわけのわからないことが書かれていて理解できない。
 隣のベッドをみると、真剣な表情で相方のブレア=アストールさんがこの散乱した書類の一部を眺めていた。
 ちょっとの間声をかけるのを躊躇っていると俺が起きたのにようやっと気付いてくれたのか「おはよう」とだけ声を投げかけてくれた。(え?今気付いたの・・・?)

「おはよう・・・ございます・・・」
「例の通り魔事件の書類と新聞記事だ。知り合いから今朝受け取った。」

 ブレアさん、今朝って・・・今朝って・・・まだ日、昇ってませんよ!?

「いよいよだな。」
「何がですか?」

 心の底でのツッコミは俺だけの秘密にしておこう。(皆さんも内緒ですよ?)



「お前だけだよ。」

 言われて理解ができない俺はやっぱり馬鹿です。(泣いておこうかな)
 理解できない俺に対してブレアさんは溜息を吐いてベッドの上から書類を雑にもまとめながら俺のベッドの脇に移動し、そのまとめた書類で俺の頭をはたいた。

「今期の生き残り。がだよ。」
「・・・え・・・?それ・・・本当ですか・・・?」

 きっと今の俺、かなーり間抜けな顔してるんだろうな・・・

「嘘を言ってどうするんだ?安心してもいい。お前には強力なバックが付いてる。」

 ブレアさんは俺のベッドにまで散乱している書類をテキパキとまとめ書類を鞄に詰め込んだ。

「出るぞ。」

 いきなり言われて理解できない俺はヤッパリバカデス(泣こう)
 頭すっぱたかれて「とっとと鎧つけろ」って言われてもたもたと付けているとブレアさんが見かねて手を貸してくれた(まだ鎧付けるの慣れないんだ)

「ギルドの副マスターにすぐそこまで来てもらってる。」
「へ?な、何でですか?」
「ここからすぐに離れる。事件があったのはここの付近だ。迂闊だった。イズで仕入れた情報ではリヒタルゼンの辺りだと聞いていたんだが・・・あまりに移動が早すぎる・・・」

 ぶつぶつと言いながら俺の鎧の着付けを進めているブレアさんを横目で見ながら(さっき自分でもやろうとしたら邪魔だって言われたんだ(泣))事件のことを少し考えてみる。

「・・・・・・・・・・」

 あ、考えてもわかんないや☆
 俺ってどこまでバカなんだろう(ここは泣くとこだよね!?)
 そんなこんなしてると日がほんのちょっぴりでてきたのを確認できた頃にノック音が響いた。
 明らかにブレアさんが緊張したのがわかった。
 扉に向かって視線を二人で向け、俺は武器に手をかけておく。

「誰だ」

 ブレアさんが声をかけて少しすると

「私ですよ〜」

と、なんとも気の抜けるような女性の声が扉の奥から聞こえてきた。
 ちなみに、俺にそんな女性の知り合いはいない。ので、それがブレアさんの相手だということは察しが付く。
 その女性の声に反応したブレアさんは急いで扉を開けた。

「おはよ〜」

 扉の向こうに見えたのは周りの空気に花を散りばめていそうなほどほえほえ〜っとした女性。
 いや、そもそも女性なんだろうか・・・俺と同じくらいの年齢だとしたら女性ではなくまだ少女とか乙女、とかそんなとこなんだよな・・・?
 そんな考えはブレアさんの次の一言でふっとんだ。


「マスター!なんで貴女がここにいるんですか!?」

 ますたー・・・バーのますたー?じゃ、ないよな?(ベタなボケでゴメンナサイ)
 ブレアさんがマスターって呼ぶってことは・・・

「・・・ぇ・・・ADAGIOの・・・マスター・・・?」

 俺が発した言葉に対してその人は微笑を浮かべてくれた。
 綺麗な笑顔だった。

「はい。私がADAGIO、マスター・天篠蘭華と申します。んとね、綾兎さんと一緒に来たのよ?一人で来てないからね?」

 俺に対してはニコニコと自己紹介をし、ブレアさんに対してはちょっと言い訳するような態度で焦っている。

「わかってます。副マスには俺が頼んで来てもらいましたから。でも、まさか貴女までご一緒だとは思いませんでした」

 ブレアさんの言葉にまるで悪戯の成功した子供のような表情を浮かべる蘭華さんに、ブレアさんも俺も苦笑を浮かべた。

「それでね、今回イズのアリシアさん、並びに騎士団からの依頼の件なんだけれど、彼でいいのね?」
「はい、間違いありません」

 ブレアさんが頷く。
 俺はなんのことだかわからなくなった。
 ブレアさんって、おばさんたちに頼まれて俺の依頼に就いたんじゃないのか・・・?
 騎士団って・・・

「残りの二人については報告のあったとおりです。イリヤ、アストリアは護衛に就く前に標的をやられてしまったので現在アジトに帰還の最中です。よって、今後、彼のみが我々の護衛対象になります。」

 ブレアさんが頷いたのを確認した蘭華さんはゆっくり頷くと今までの経過状況を説明してくれた。
 そして、俺を見据え

「アリスフィアさん、貴方が望めば、我々ADAGIOは貴方を我がギルドメンバーとして迎えたいと思っています。」

 その申し出には驚いた。
 ADAGIOって言えば都市でもちょっと有名な何でも屋のギルド。
 入りたくてもメンバー募集はしていないし、ましてや勧誘なんてことも行っていないというギルド。
 さらには実力も少数で砦を落とせる位の強さをもっているといううわさもちらほら聞こえてきていた。
 なのに、なんで俺が?

「貴方の実力は騎士団から報告を受けています。もちろん、将来の有望性も。なので、騎士団は貴方を無下に殺されるようなことはしたくないそうです。よって、イズルードの貴方のご両親、並びに騎士団は私たちADAGIOに依頼を下さいました。ギルドへの加入は強制ではありません。入って下さったほうが連絡の取りやすくなるというメリットがあるからです。」

 最後に「どうしますか?」と首を傾げて聞いてきた蘭華さんに「お願いします」と頭を下げた俺は、ブレアさんに「よかったな、相棒」と言われ、ものすごく嬉しくなってしまった。
 頭を上げると蘭華さんにギルドエンブレムを渡された。

「それを常に付けておいて下さいね?では、参りましょう。綾兎さんが待っています。」
「で、でも、どこにですか?」

 蘭華さんからエンブレムを受け取ると、そのまま腕を引かれ部屋を出る。

「決まってるだろう?」
「そうです。もちろん、」
「「私(俺)達の家だ。」」

 あぁ、これから、大変なことも起こるんだろうけど、今は、こうして仲間ができたっていう安心感とぬくもりにつつまれて、俺はすごく温かい気持ちを胸に抱いていた。


〜あとがき〜
 こんにちわ。アスで姉です。
 今回のお話も例によって例のごとく起承転結無視の好き勝手し放題小説となりました^^
 やっとマスターだせたよー☆
 あり?副マス名前だけ?
 ・・・キニシナーイ☆

 本当は昨日のうちに更新する予定だったのですが家族にPCの主電源落とされてしまいこの小説が消えてしまっていました(涙
 ではでは、いつものごとく、誤字脱字報告、感想おまちしていまーす☆
 アスでしたー☆
posted by 姉 at 13:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説本編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
ファン
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。