2008年06月18日

第6話その2 疑惑の人

 全員、食事を終えると、蘭華は厨房、ティオとアストは庭にハーブを摘みに、リビングに綾兎、イリヤ、ブレア、アリスというメンバーに分けられた。
 少しすると、厨房から少し甘い香りが漂ってくる。
 アリスが不思議そうに首を傾げるとコーヒーを入れたマグカップを載せたトレイを持ったアストとそのまだ小さな手にジャムとバターの入った瓶を持ったティオが厨房から現れた。

「アリスってコーヒーとハーブティー、どっち?」

 アストに聞かれ、アリスは少し困ってしまった。
 実は飲めはするが、紅茶やコーヒーといった類はあまり得意ではないアリス。正直に打ち明けておいた方が身のためだろうかとうんうん唸っていると、助け舟を出すかのようにイリヤが口を挟んだ。

「アリスにはティオと同じで構わない。」
「あ、わかった。ティオ、アリス兄ちゃんに、お前と同じの持って来てやれ。」
「うん!」

 イリヤの声に頷いたアストは隣でテーブルにジャムとバターを置いていたティオに声をかけると、ティオはよい子のお返事をしてトタトタと厨房に掛けていった。


アリスはその小さな背を見送った。
posted by 姉 at 17:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説本編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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